▲ 映画『椿の庭』初日舞台挨拶 2021年4月9日 ©JPNews
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第42回モスクワ国際映画祭に正式出品、第2回江陵国際映画祭のオープニング作品でもある『椿の庭』が、4月9日(金)に公開となり、シネスイッチ銀座で、初日舞台挨拶が行われた。上映後、キャストの富司純子、シム・ウンギョン、鈴木京香、上田義彦監督が登壇し、それぞれの思いを語った。14年振りの主演となる絹子を演じた富司は「このような大変な状況の中でこんなにたくさんの皆様がお越しになって本当に感激です。本当だったら昨年公開だった映画をずーっとずーっと待って、こうして皆さんの前で初日を迎えられて本当に幸せです。私にとってはこれが最後の宝物になるんじゃないかと思うくらい嬉しい映画でした。」と、声を震わせた。絹子の孫・渚役のシムは「『新聞記者』そして『ブルーアワーにぶっ飛ばす』という映画の撮影前に、初めての日本映画の現場を経験した映画です。最初は初めての日本映画の現場で、日本語のセリフで、戸惑いましたが、皆さんに優しく見守ってもらって、渚の気持ちをゆっくり感じながら撮った作品です。渚を演じたのではなくて、その日に撮るシーンを感じるままにやりました。私にとっては珍しく演技プラン無しで、ドキュメンタリーなのか芝居なのか曖昧なところを見せられたらいいなと意識しました。」と自然体で取り組んだことを明かした。絹子の娘で渚の叔母陶子役の鈴木は「四季折々を通して美しいお庭での撮影でしたけれど、私は比較的出演日数が少なくて、海が見える日本家屋での撮影が本当に毎回楽しくて幸せな時間になりました。私にとって有難い時間でした。上田監督の美意識が全てにいきわたっている素晴らしい映画で、自分の生活を正しくしなきゃと思わせてくれました。」と、撮影現場での思い出を懐かしそうに語った。初監督を務めた上田氏は「僕はこの映画を撮るにあたって、いわゆる『日常』を『無常』ということを思いながら撮りました。日常というのはいつも見慣れたなんでもない時間と捉えがちなんですけど、そこにじっと目をこらすと、真実とか存在とかが見えてくるということを信じて撮りました。無常の時間をゆっくり一つひとつ紡ぎ出してそれを丁寧に繋いでいく。そういう映画が撮りたいと思っていましたので、やっと実現できました。このコロナ禍で観ていただけたことは一生忘れられないと思います。」と、作品への自信をゆっくりと噛みしめるように口にした。
▲ 映画『椿の庭』初日舞台挨拶 2021年4月9日 ©JPNews
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▲ 映画『椿の庭』初日舞台挨拶 2021年4月9日 ©JPNews
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▲ 映画『椿の庭』初日舞台挨拶 2021年4月9日 ©JPNews
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▲ 映画『椿の庭』初日舞台挨拶 2021年4月9日 ©JPNews
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【ストーリー】
かつて夫と語り合い、子供たちを育てた家に、今は、孫娘の渚と暮らす絹子。四季折々の自然とともに、家や庭で起こる些細な出来事や過去の記憶に想いを馳せ慈しむ日々。親子3代の心の絆と、その記憶が宿る家の一年間を描いた物語。
▲ 映画『椿の庭』初日舞台挨拶 2021年4月9日 ©JPNews
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