東京・六本木アリーナで10月1日~2日の両日に開催された「日韓交流おまつり2011 in Tokyo」に行ってきた。今年で3回目の開催となるこのイベントは、すでにJPニュースでも紹介されているが、私は1日に開催された「K-POPカバーダンス」が目当てで訪れた。 この「K-POP カバーダンス」は、日本人で構成されたカバーダンスチーム12組60人が出演し、KARAや少女時代、BEASTなど日本でも大人気のグループの曲をメドレー形式で踊る。そこに、パフォーマンスチーム「4C(フォーシー)」のリーダーを務めている友人のKyonAさんが出演することになっていたからだ。彼女は、今回のパフォーマンスの総合演出も行った。
「4C」は、KyonAさん、NOBUさん、SAKIさん、MAKIさんの4名の日本人の女子で構成され、メンバーはダンス講師などを務める実力の持ち主でもある。4年ほど前にSNSのmixiにある、韓国に関連するコミュニティでのある出来事をきっかけに仲良くなった。
当時、そのコミュニティは漫画「嫌韓流」などの影響を受け、ひどく荒れていた。そこで、彼女は日韓にいろんな過去があっても、自分はK-POPを始め、韓国の文化が大好きだと公言し、書き込みをしていた。批判するだけでなく、良いところを認めて仲良くしようという彼女のコメントを読み、心が温かくなった。
ソシテ、彼女をもっと知りたいと思ったその後、やり取りを重ね、3年前の年末に新大久保の居酒屋で開催された在日コリアンの忘年会に彼女を誘い、初めて会った。2年前、彼女は「日韓交流おまつり2009 in Tokyo」での「韓Style 2009 韓国歌謡コンテスト」に出演、残念ながら3位という結果となり、韓国で行われた本戦への出場は逃したものの、その後には数々のイベント、メディアに出演を重ねた。
私は去年の春に「東京に事務所を出す」と決めた。その際に久しぶりに彼女に会いたいと思い、連絡を取った。一緒に食事をしながらKyonAさんを取材できるようになる」と話し、彼女もまた、「私もオンニに取材されるようになる」と約束をした当日、バックステージにいたKyonAさんを見つけ、声をかけた。「約束を果たしに来たよ」と言うと、彼女はとびきりの笑顔を見せてくれた。
1回目のステージが終わって、メンバーと話す時間を作ってもらった。メンバーは「いつもは屋内のステージ、野外はめったにないので戸惑ったけど、大勢の出演者たちと頑張った」「緊張したけど、笑顔を忘れないよう心掛けた」「仕事と練習が重なって大変な時も会ったけど、この日を迎えられて嬉しい」と話し、リーダーの苦労をねぎらいながら、「4C」ならではの素敵なポーズを決めてくれた。
KyonAさんは、「最初は2年前の悔しさを舞台にぶつけようと思っていたが、踊りだしたらすべて忘れた。この舞台に立てたことが嬉しくって仕方なかった」と語った。
この夏には韓流に対しての批判やデモなどもあったため、当初は「そんな世論もあるけれど、これだけ多くの若者の心をとらえる音楽や文化がある」という視点で何かを書こうとしたが、彼女たちの踊る姿を見て、すべてが吹っ飛んだ。
ただ、小難しい理屈を並べて何かを批判するより、好きを通じて分かりあったり、表現したりする方がずっと純粋で美しい姿だと思った。そこに残るものが、たくさんの笑顔だからだ。そして、人と人とのつながりが新しい文化を生み出すし、育てる。ずいぶん年下の友人に、大切なことを教えられた気がした。
そして、KyonAさんは、今年12月にダンスボーカルグループのボーカルとして、デビューも控えている。彼女は、一度はあきらめかけた夢を、K-POPとの出会いと自分の努力、そしてその才能で再び引き寄せた。
「これからは音楽やダンスで日韓の架け橋になりたい。これまでの日韓がそうだったように、K-POPとJ-POPのいい部分を融合して、新しい自分の文化や世界が作れたら」と話す彼女を見て、胸が熱くなった。年齢、国籍に関係なく、尊敬できる友人がいることはとても幸せだ。彼女の新しいステージもまた、応援したい。
「4C」のメンバーは、新大久保のカフェ「はんとうの風」(http://r.gnavi.co.jp/ga8d701/)でも活動中。9月初旬には同店で韓国MBCの番組の収録が行われ、彼女たちは「T-ARA」との共演も果たしている。
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